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甲賀忍者ブログ

甲賀市についてあれこれ思うことを書いている個人のブログです。

あいコムこうかの民間移行で、取り残される人はいないのか

いまや、インターネットは単なる便利なサービスではない。
仕事、学習、医療、福祉、防災、行政手続き、地域情報の共有。私たちの暮らしの多くは、すでにインターネットを前提として動いている。スマートフォンを持っているかどうか、光回線が届いているかどうか、オンラインで手続きができるかどうかによって、受けられる情報やサービスに差が生まれる時代になっている。
つまり、インターネットは、もはや贅沢品ではない。
道路、水道、電気、電話と同じように、生活を支える基礎的なインフラである。

そうであるならば、民間事業者だけでは十分にサービスが届かない地域について、行政が一定の責任を持つことは当然ではないか。採算が合う地域には民間サービスが入り、採算が合わない地域は取り残される。もし、そのような構図をそのまま認めてしまえば、地域によって情報格差が固定化されてしまう。
甲賀市のように、山間部や集落が点在する地域では、都市部と同じ感覚で通信インフラを考えることはできない。人口が集中している地域であれば、民間事業者の競争によってサービスが維持されるかもしれない。しかし、利用者が少なく、維持管理に費用がかかる地域では、民間の採算性だけに任せることには限界がある。
だからこそ、あいコムこうかのような地域情報基盤には意味があったのではないか。
それは、単にテレビやインターネットを提供する会社というだけではない。民間だけでは届きにくい場所にも、情報を届けるための仕組みだったはずである。言い換えれば、地域のラストワンマイルを支える存在だったはずである。
行政が設備費を削減したいという考えは理解できる。財政負担を軽くし、民間の力を活用すること自体を否定するものではない。しかし、インターネットが生活インフラである以上、売却や民間移行によって、届きにくい地域の人たちが置き去りにされることがあってはならない。
問題は、あいコムこうかを売るかどうかだけではない。
本当に問われているのは、甲賀市が、インターネットが届きにくい地域に住む市民を、これからも守る意思があるのかという点である。
市が直接提供するのか。
民間事業者に義務として担わせるのか。
補助制度を設けるのか。
災害時や高齢者世帯への支援をどう残すのか。
方法はいくつかあるとしても、少なくとも「民間に移しました。あとは市場に任せます」という姿勢ではいけない。
インターネットがインフラであるならば、届かない地域には、行政が責任を持って届ける。あるいは、届けられる仕組みを確実に残す。
それが、今の時代の自治体に求められる役割ではないか。
甲賀市は、あいコムこうかの民間移行を進めるのであれば、まず市民に約束すべきである。
どの地域も取り残さない。
採算が合わない地域であっても放置しない。
高齢者や情報弱者を見捨てない。
インターネットを、すべての市民に必要な生活インフラとして守る。
その約束なしに進める売却は、単なる効率化ではない。行政が担うべきラストワンマイルから手を引くことになりかねない。

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