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甲賀市についてあれこれ思うことを書いている個人のブログです。

甲賀市手話言語及び情報・コミュニケーション促進条例を、形だけで終わらせないために

甲賀市において、「甲賀市手話言語及び情報・コミュニケーション促進条例」が制定されていることを、私は大いに歓迎します。
この条例は、手話を単なる福祉的な支援手段としてではなく、一つの言語として尊重するものです。また、手話だけでなく、障がいの特性に応じた多様な情報取得やコミュニケーション手段を保障していくという意味において、非常に重要な条例であると考えます。

行政の情報は、ただ発信すればよいものではありません。必要としている人に、必要な形で届いて初めて、行政情報としての役割を果たします。災害時の情報、防災無線、市の広報、各種通知、福祉制度、地域説明会、選挙情報、学校や地域活動に関する情報など、生活に関わる大切な情報から、誰一人取り残されてはなりません。
だからこそ、この条例を形だけのものにしてはならないと考えます。
条例を制定したことは出発点です。これから問われるのは、甲賀市行政が、この条例の理念をどのように具体的な施策として実行していくのかです。
たとえば、手話通訳の充実、要約筆記、字幕付き動画、やさしい日本語、筆談対応、音声以外の情報提供、防災情報の多重化、市職員への研修、地域団体や学校との連携など、実際の行政運営の中に落とし込むべき取組は多くあります。
また、条例の理念を本当に進めるのであれば、担当課だけの取組にとどめるのではなく、市役所全体の共通方針として位置づける必要があります。福祉部門だけでなく、防災、広報、教育、地域コミュニティ、選挙、窓口対応、公共施設運営など、あらゆる部署が「情報を届ける責任」を共有しなければなりません。
そのためには、単発の啓発事業だけでは不十分です。
甲賀市として、毎年度どのような施策を行うのか。どの部署が責任を持つのか。どの程度の予算を確保するのか。市民や当事者の声をどのように反映するのか。そして、その取組が本当に必要な人に届いているのかを、どのように検証するのか。
ここまでを明らかにしてこそ、条例は生きたものになります。
私は、この条例の趣旨を前向きに受け止め、甲賀市が誰にとっても情報を受け取りやすく、意思を伝えやすいまちになるよう、今後の取組を進めていただきたいと思います。
そのうえで、市行政に対しては、この条例を形骸化させることなく、具体的な施策、予算、担当体制、検証方法を明確にすることを求めます。
手話を必要とする人、文字情報を必要とする人、音声だけでは情報を受け取りにくい人、わかりやすい表現を必要とする人。そうした市民の存在を前提に、行政情報の出し方そのものを見直していく必要があります。
条例は、甲賀市の姿勢を示すものです。
しかし、本当に大切なのは、その姿勢が日々の行政サービスの中で実感できるかどうかです。
甲賀市がこの条例を掲げる自治体として、情報とコミュニケーションの保障をまちづくりの基本に据え、誰も取り残さない行政運営を進めていくことを期待します。

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